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御園座で11代目の 市川海老蔵襲名披露の 「第40回吉例顔見世」 市川海老蔵さん 今秋、11代目市川海老蔵襲名披露の「第40回吉例顔見世」が御園座で行われ、大きな注目を集めています。初代團団十郎が幼名とした海老蔵は、代々の團十郎が前名や後名として名乗った名跡で、襲名は次の團十郎のお披露目ともいえます。7月末に行われたまねき上げには、たくさんの人が詰めかけ、海老蔵のりりしい姿に大フィーバー。市川海老蔵さんに伺いました。 |
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5月から東京、大阪と3カ月間襲名披露公演で、千秋楽を迎え、疲れたというのが実感です。150年ぶりに團十郎、海老蔵共演で、顔見世ができるとはりきっていたんですが、父が思いもよらない病魔に倒れてしまった。父自身も無念だっただろうし、お客さんにも申し訳なかった。僕もきつかったですね。本来なら口上でも見守ってもらえるのに、途中から入院していなくなってしまったわけですから。でも父がいたときといないときも体験でき、逆にありがたかったですね。 元禄時代、初代團十郎家が見た目が奇妙なスーパーヒーローが悪を蹴散らす「荒事(あらごと)」といわれる芸を創設。これが歌舞伎界で「市川宗家」と呼ばれることになったのですが、今回の演目は市川の希望がかなり入って家芸「勧進帳」で「富樫」や「弁慶」を父が演じていました。 9月の御園座の襲名披露は、昼の部に瀬戸内寂聴さんの「源氏物語」から「藤壺」「六条御息所」「朧月夜」の3つの巻からなる新編を、夜の部で「助六」を演じます。襲名で新作が出るのは異例ですが、瀬戸内先生が僕のことを気に入ってくださり、門出の祝いにと書いてくださっています。先生は、100年に一人出るかどうかの方ですから、むちゃくちゃありがたいです。先生もご高齢ですから、寂庵に伺ったとき「死ぬ前にちゃんと書いておいてくださいね」とお願いをし、「舞台にならなくても、ちゃんと通しで上演できるよう書き残しておくわよ」とおっしゃってくださっているんです。僕らは役者ですから出来上がった台本を待つのが本来なので、とても楽しみにしています。僕の祖父、11代目團十郎が42歳のとき、「源氏物語」の光君を演じ、一大ブームを巻き起こし、父團十郎も演じ、それをずっと見てきましたが、脚本の実年齢からいうと、僕がちょうどいいくらい。 最近歌舞伎が楽しくなってきているんですよ。周りにいる素敵な先輩たちはすごい人たちばかりで、その人たちと交わることが多い、というのはすごい大きな財産ですよね。「勧進帳」で相手してくださった仁左衛門さんなど、同じ舞台に出て、役者の大きさを感じました。面白くて、もっと、もっとという感じですね。NHKの大河ドラマ「武蔵」に出演できたのもいい機会でした。歌舞伎は枠があり、メンバーが固定されていますが、ドラマで毎週リハーサルに出かけると輝いている人たちに会える。その人たちとの出会いは大きかったし、見ているだけで勉強にもなりました。 勘九郎さんがニューヨークで中村座を実現し、活躍しているのを見るとうれしい。どんどんやれる人は好きですね。僕も自分の夢に向って行きます。
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