>>No.159

6月に中日劇場「西太后」で主役を熱演

   藤間 紫さん

 6月の中日劇場は、中国4千年最後の王朝、清朝に君臨した「西太后」(孫徳民作、石川耕士脚本、市川猿之助演出)を藤間紫が主演、彼女を支える恭親王を市川右近が務め、熱演ぶりが話題となっています。悪女のイメージをくつがえし、女として母として悩みながら生き抜いた女帝の半生を紫が見事に演じ、笑也、猿弥、笑三郎、春猿、段治郎の若手も一致団結し、芝居を大いに盛り上げています。歌舞伎様式の演出による異色の舞台で、女優は藤間さん一人。藤間さんに伺いました。

プロフィール

 日本医大理事長で、歌舞伎好きでも知られた医師・河野勝斎の長女に生まれ、幼少期から舞台に親しんだ。7歳で日本舞踊を始めて天才ぶりをうたわれ、18歳の若狭で藤間流名取となった。現在は紫派藤間流を主宰する。女優としての初舞台は49年新国劇の「野口英世」。以来50年以上にわたり舞台に立ち続け、近年は猿之助一門の若手の指導にも当たっている。舞台ぶりの大きさが見るものを常に圧倒する。本劇場には77年の「水戸黄門」以来2度目の出演。



1993年に読売演劇大賞女優賞をいただいたとき、西太后が作品の研究候補にあがったんですよ。外国勢力が押し寄せ、清国の存亡の危機が迫る中、西太后は幼い帝を守り、陰謀と策略が渦巻く宮廷内の争いに巻き込まれていきます。彼女は悪女で残忍なイメージだけれど、男尊女卑の時代に世の風潮に流されず、自分自身を切り開いて清朝を守ったキャリアレディの先駆けになるのではないかと。脚本は、子どもにそむかれても、母の気持ちは変わらず、国を背負って立ちながら、深い恋をし、不屈の闘志を持って生き抜く女性に描かれていました。
 この作品は95年9月の新橋演舞場での初演以来の持ち役です。そのとき女性陣はテレビ、俳優座や文学座出身の方と個性を持った俳優さんいろいろな方が演じられ、お芝居の仕方がそれぞれ違いました。勉強にもなりましたが、自分自身をどこに置いたらいいか大変だし、苦しかったですね。今回は女性一人だし、歌舞伎調という1本の線でぶつかっています。沢潟屋が手塩にかけたこともあって、一門の役者がこんなに上手になったかと、感服しています。劇団のスタッフも含めて、私が一番年長なので、みなさんかばってくれますし、支えてもらいながら演じています。みんな背が高いので、人を見上げて芝居をしているんです(笑い)。
 右近さんは、昨年11月猿之助にドクターストップがかかったとき、一週間ほど代役を務められましたが、まだ病気療養を続けなくてはならないということで、今回は本役。猿之助さんからは「頼みます」と万感を込めて言われています。
 この役は体力がいりますし、エネルギッシュでやりあわないといけません。心理的で躍動的なとこばかりで、息を抜けるところがありません。その上、人間的なものを磨かないといけないとできないので、一生懸命修業を積み重ねています。
 舞台が終わると、汗をかき、心地よい疲れが残ります。気持ちの上でも前へ、前へと進んでいます。見ていただいた方たちが元気や勇気を感じていただき、一度ご覧になった方が2度、3度と見ていただけるよう演じています。


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